前回はジェネレータ側のカバーを取り外しましたが、今回は本命のクラッチ側のカバーを取り外していきます。

クラッチ側のカバーも前回と同様にM6のボルトを取り外してハンマーで叩いて取り外していきます。

クラッチ側のカバーも裏側から叩ける場所が3箇所あるので、丸棒で均等に叩いていきます。
下の画像のように少しでも隙間があると、中に溜まっているオイルがドバッと出てくるのであらかじめウエスなどを用意しておくと良いです。

どす黒いオイルが血のようにあふれ出してきました。

ここのオイルラインの部分も、外しておく必要があります。
ここも M 6になっているのでスパナなどで取り外します。

取り外し完了です。

クラッチ取り外し

まずは4本のボルトを外します。サイズはM6の六角ボルトになります。プレートの下にバネが入っているので、4本均等に緩めていきます。片方だけ緩めるとこじる可能性があります。

プレートとバネを取り外しました。
さて、ここからがGB250で難関と言われているところです。
クラッチを交換するには中央にあるロックナットを取り外す必要があるのですが、ここがカシメされているので、厄介です。

まずはこのカシメを「小さいマイナスドライバー」、「タガネドライバー」の2点を使用して外していきます。

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最初に小さいドライバでカシメられている中に差し込んでこじっていきます。
ある程度広がったら太いタガネドライバーを使用して叩きながら広げます。

カシメが外れたら、ロックナットを外します。ロックナットのサイズは27です。
が、ここも難関でハウジングと一緒に供回りしてしまいロックナットが外せません。
フレームにエンジンが乗った状態だと、ブレーキを踏んだ状態で供回りしないようにしてロックナットを緩める事ができるようですが、今回はエンジンを降ろしてしまっているのでその方法はできません。

そこで、役に立つのがインパクトドライバです。

インパクトを使用すると簡単に取り外すことができます。
ただ、私はインパクトレンチに取り付けるソケットレンチを持っていなかったのでインパクトドライバとソケットレンチを取り付けれるアダプターを購入しました。

かなり安かったので品質的に大丈夫かと思いましたが、 結論から言うと買って本当によかったと思いました。 値段もかなり安いのでおすすめです。

この状態になれば、そのまま上に引き抜いてクラッチ板を取り外すことができます。
下の画像はクラッチ板を取り外した状態です。

あとは新しく購入したクラッチ板を交換して完了です。
実際にどの程度減っているのかを確認しましたが、新品3.1mmに対して、古いクラッチ板は2.9~3.0mmくらいでした。
思ったよりも減っていなくて拍子抜けでしたが、枚数が6枚ほどあるので、トータルすると1mm弱の減りになるのかもしれません。

新しいクラッチ板は袋の中に入れてオイルに浸してから組付けます。
オイルは純正指定のウルトラG2オイルです。
GB250は1.5リットル程度使用するので、2本必要です。

順番は組付けて合った通りにします。
一番上のクラッチ板だけ少し小さく、ワッシャもあるので注意します。

ここまで出来たら、あとはクラッチケースを磨いて終了です。
こちらもジェネレータカバーと同様にアルミの腐食がみられます。こちらも同様にして磨いていきます。

磨き方はジェネレータカバーと同様で、耐水ペーパーとメタルコンパウンドを使用してひたすら磨いていきます。
コツは無心になって磨くことです。無心で磨いているとあっという間に時間が過ぎて行きます。
数少ないバイクに避ける時間を磨きだけで終わると、正直切ない気持ちになりますが、きれいになったカバー達を見ていると、やってよかったと思える瞬間です。

サンドブラストを業者に依頼すればかんたんに終わるのですが、それをしてしまうと、愛着が薄れてしまうことを恐れて、できることは自分で全部やってしまおうと思っています。
お金がかかると言うのもありますが・・・。

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鏡面とまではいきませんが、十分に見れる綺麗さになりました。
鏡面でピカピカするよりも、しっとりとした大人な仕上がりになりました。(手抜きの言い訳)

どうせ日々のメンテナンスを怠ると、すぐに白サビが発生するのでほどほどにしておいたほうが精神的に楽です。

次回は、シリンダヘッドカバーの磨きに入ります。
それでは!!