今回はハイラックスのネタになります。私のハイラックスはグレードがZグレードになり、メッキのパーツがところどころ採用されています。今回はそんなメッキパーツをブラックにしていく工程を紹介していきたいと思います。
なぜブラック化するのか?
先ほども言いましたが、Zグレードはメッキパーツが多用されています。場所としては、フロントグリル、ドアハンドル、ウィンドモール、テールゲートハンドル、リアバンパーカバーが主にメッキ部分になります。
今回はそのうちのテールゲートハンドルとリアバンパーカバーをブラック塗装にしてブラックアウト化を進めていきたいと思います。
なぜXグレードではだめなのか?
これはハイラックスに乗っている人ならわかると思いますが、ハイラックスの X グレードは確かに ブラックアウト化しなくても すでにブラックの樹脂パーツが使用されていたりと黒で統一された見た目があります。
ただ、見た目は良いのですがプリクラッシュセーフティや、ヘッドライトがLED ではなかったり、エアコンのオート機能がなかったりします。一番ひどいのはサイドミラーが手動で折りたたむ必要があるためかなり不便であることが予想されます。
これはハイラックスがトラックであるため、ある程度は仕方ないと思うのですが、やはり乗るからには快適なカーライフを送りたいと思うのがユーザーの常ではないかと思います。
そこで性能の良いZ グレードを購入してブラックの統一を行うことで見た目もよく性能も良いというハイラックスを作っていきたいというユーザーが多いかと思います。
ハイラックスの前期ではブラックラリーエディションという黒で統一されたハイラックスがあったのですが、後期の仕様ではありませんでした。
取り外し作業(リアバンパー)
それでは早速、リアバンパーの取り外し作業から進めていきたいと思います。
リアバンパーはとても重いので2人作業で行うことを推奨します。1人でも外すことは可能ですがリアバンパーは結構な重量があるため傷などのことを考えると2人で作業をした方が良いと思います。
リアバンパーは4本のボルトで固定されています。そのうちの2本はリアバンパーが差し込まれているためボルトを取り外すのは2本で残りの2本は緩めるだけでリアバンパーが取り外すことが可能になります。
よく考えられているなと思うのは、リア側2本のボルトを外して、フロント側の2本のボルトを緩めてもバンパーは落ちてこないということです。これはバンパーを取り付けているステーの形状が落下しない形状になっているため少し持ち上げて引き抜けるようになっています。このため一人でも作業がすることが可能になっています。
私も設計者なので分かりますがこれは作業者のことを考えている良い設計だなと感心しました。
以下の写真が片側のステーのボルトになります。先ほども言いましたように、リア側のボルトは取り外してフロント側のボルトは緩めるだけでOKです。
そうすることでリア側にリアバンパーをスライドさせて抜くことができます。

ボルトのサイズは17mmのソケットレンチを使用します。ここのボルトはかなり硬いのでラチェットは大きいものを使用するのをおすすめします。以下のトルクレンチのものがあれば他でも役に立つと思うのでおすすめです。


リアバンパーを抜き取る前に、Zグレードはコーナーセンサーがついてるため、コネクタを外しておきます。
コネクタを外しておかないと配線がちぎれて最悪な状態になります!!

コネクタを抜いたら引き出してリアバンパーを取り外します。
写真にはありませんが、ナンバープレートの後ろ側に樹脂カバーが入り込んでいるので、コツとしては、少し引き抜いたら下に落とす感じでバンパーを抜き取るイメージです。

取り外し作業(リアバンパーカバー)
リアバンパーが取り外せたら、続いてカバーを取り外します。カバーは両側にそれぞれついており、ボルトで固定されています。
このカバーが鉄製でメッキがかかっている部品になるので、今回はこの部品に塗装をしていきます。
まずは内張はがしを使ってカバー上にある樹脂パーツを丁寧に取り外していきます。固定は爪で固定されているだけなので、爪を裏側から押し込んで外します。
両サイドの樹脂パーツが外れたら、バンパーカバーを固定しているボルトが4か所見えてくるので、12mmのスパナを使用して外します。


全部で5本のボルトで固定されているのですが、5本目は中央の樹脂パーツの内に隠れているため、こちらも裏側から樹脂パーツの爪を外します。
この部分は樹脂パーツが浮き上がってボルトにアクセスできれば良いので全部外す必要はありません。


ラチェットタイプのスパナを使用すると作業がはかどります。
リアバンパーカバーが外れたら、コーナーセンサーが繋がっているので、コーナーセンサーを取り外していきます。コーナーセンサーは片側2か所あり、コネクタからを取り外します。コーナーセンサー小さい爪で引っかかっているので無理に外そうとせずに小さいマイナスドライバーで爪を開いてあげて外します。
やりにくい場合は白い樹脂を外してコーナーセンサーごと外すと良いかもしれません。




これでようやく塗装準備に取り掛かることができます!

取り外し作業(テールゲートハンドル)
塗装作業は一気に終わらせてしまいたいので、次はテールゲートハンドルを取り外していきます。
私のハイラックスは純正のベッドライナーを取り付けているので、まずはベッドライナーから取り外していきます。ベッドライナーはボルト4箇所で固定されているだけなので簡単に取り外すことができます。

キャップがされているので、キャップの蓋を外してからボルト取り外します。



ベッドライナーが外れたら、テールゲートハンドルの裏側からアクセスするために板金カバーを外します。こちらもボルトで固定されているのでベッドライナー同様に取り外します。


これでテールゲートハンドルが見えてきました。

テールゲートハンドルを取り外すには、まずはこの3個所を外します。

青色と黄色のワイヤーは引っかかっているだけなので、横にスライドするとロックが外れてワイヤーが抜けるようになります。


黄色いワイヤーも同様に取り外します。


ワイヤーを取り外したら、次は本体を取り外していきます。本体を取り外すには以下の6箇所のボルトを外します。
本体取り外す前にはリアカメラのコネクタも外しておきましょう。


ボルトを外したら本体が後ろ側から抜き取ることができます。
この時はリアゲートを縦にしておかないと、不意に重力で落ちてしまうかもしれないので注意しましょう。


塗装作業
これでテールゲートハンドルとリアバンパーカバーの両方が外れたので、塗装準備に取り掛かりたいと思います!
汚れ落とし
取り外しばかりの部品は泥汚れや油汚れがついているので、まずは汚れを落としていきます。基本的にはパーツクリーナーを使用して汚れを落としますが、汚れがひどい場合は水などで洗うのもいいでしょう。
下地作り
続いて下地を作っていきます。メッキの部品をそのまま塗装すると簡単に剝がれてしまう事が懸念されるので、しっかりと下地を作っていきます。
本来は手作業で行うのですが、さすがに大物で数も多いのでサンダーを使用しました。やっぱり人手とは違ってかなり楽にすることができました!全部手でやることを考えるとぞっとします・・・


ペーパーは#80くらいが手っ取り早くて良いです!ペーパーの粗さが粗すぎると削れ過ぎてしまうかもと思うかもですが、意外に削れないので大丈夫です。
塗装
それでは準備ができたので塗装の準備に取り掛かっていきたいと思います。まずは下地としてミッチャクロンマルチを塗装します。理由としては今回はメッキパーツへの塗装になるため下地を処理していてもミッチャクロンマルチを塗ることで塗装の食いつきが良くなるという効果があります。

ミッチャクロンマルチを塗布したら10分程度時間を空けて乾燥させてから、ウレタンブラックの艶消しを塗装します。本当は缶スプレーではなくてちゃんとした塗料で塗装した方がきれいに仕上がるのですが、今回は簡単に済ませるために缶スプレーで塗装を行いました。
缶スプレーでもウレタンスプレーは結構な種類がありますが私がよく使うのはコストが一番安いイサム塗料のウレタン塗料になります。
塗装で注意する点としては、缶スプレーはぬるま湯で温めた方がスプレーの出が良くなります。
あとは一気に厚塗りするのではなく少しずつ薄く塗っては乾かしてを繰り返して徐々に色をつけていきます。
以下のパーツを塗装するのにだいたい1缶を丸っと使ってちょうどぐらいでした。正直足りるかどうかビビっていましたが、無事に全部塗装できてよかったです。


塗装後は乾燥で丸1日放置です。
取り付け
塗装が完了して乾燥まで終わったらあとは取り付けです。取り付けは取り外した逆の手順で取り付けるだけですので今回は完成した状態の写真だけ載せるようにします。



どうでしょうか意外に綺麗に塗れたのではないかと思います。やはり缶スプレーはスプレーの噴射圧が弱いため多少ムラがあります。まぁそこはしょうがないので我慢します。
また剥がれてきたら今度はちゃんとしたスプレーで塗装して綺麗に仕上げたいと思います!