さて、今回は3Dプリンタの購入の記事になります。
今まではAnycubic Kobra Goを使用していましたが、1年以上使用しているので、そろそろ買い替え時かなと思っていました。
今度購入した3Dプリンタは、個人用ではかなりのハイスペックな機種になります。
ハイスペックであるが故、価格もハイスペックです・・・。
ボーナスも出たので奮発して購入しました。
なんと、この3Dプリンタは爆速だけでなく多色印刷も可能なんです。
多色印刷と言うのは、1度の造形で自動でフィラメントを交換してくれて、色を使い分けてくれるといった超優れもの。現時点では家庭用の3Dプリンタではこれが一番良いのではないでしょうか。
それでは早速、レビューをしていきましょう。まずは基本製のなどについて説明していきます。
1.Banbu Lab P1S AMSのすごいところ
BanbuLabP1SAMSの一番すごいと思ったのは造形スピードです。
家庭用3Dプリンタの中でも際立った性能を誇っています。
基本性能として、P1SAMSは最大500mm/sの造形速度を実現しています。この速度は、他の家庭用3Dプリンタと比較しても非常に優れています。一般的なプリンターの造形速度が50mm/sから100mm/s程度であるのに対し、P1SAMSはその10倍以上の速度を持ちます。このような高速な造形が可能な理由は、最新技術を駆使した構造や、精巧なモーターシステムに起因しています。
具体例として、P1SAMSを使用した際の印刷例を挙げてみます。よくある、造形テスト用のピース(船型モデル)を造形する際、通常なら数時間かかる工程を20分程度で完了してしまいます。スピードだけでもなく、印刷品質もかなり高いと感じています。
ただし、500mm/sで使用することは実際にはほとんどありません。実状的には300mm/sくらいでしょうか。やはり印刷速度を上げれば上げるほど品質とのトレードオフになってきます。
その他にも、P1SAMSは多くのメリットがあります。
その中の1つとして、AMSが使えるということです。AMSとは数種類のフィラメントを保管して自動的にフィラメントを切り替えしてくれる装置のことです。
このAMSがあると、防湿ケースの代わりにもなるし、何といっても多色印刷ができるのがすごいです。
AMSはオプションとなっており、本体価格+50000円くらいしますが、それだけの価値は絶対にあると思います。
P1SAMSを購入する際は必ずAMSを購入することをお勧めします。
実際に造形したパーツ
こちらが船モデルの造形品になります。糸引きもなく、積層間のピッチも気にならないほどです。オーバーハングも問題なさそうです。
今まで使っていた安い3Dプリンタだと積層ピッチがかなり目立っていたのですが、これは全くそんなことがありません。やはり大枚叩いて購入しただけはあります。
いまだとクーポンなどで15万円くらいで購入できます。もっと安くなるのかは不明ですが。
光造形式と熱融解式の比較
私は光造形式の3Dプリンタも持っています。機種はELEGOO社のSaturn3です。
こちらは紫外線を照射してレジンを固めるタイプになるのですが、このBanbu Lab P1S AMSを購入してからというもの、まったくと言って使っていません。
理由はいくつかあります。
後処理がほんとに面倒
一番の理由は本当にこれにつきます。光造形式は紫外線で固めながら造形していくのですが、最終的にレジンを洗い流してまた紫外線を照射して固める必要があります。この工程がとにかくめんどい。
レジンで回りは汚れるし、臭いし。
逆にBanbu Lab P1S AMSは熱溶解式といって、PLAという樹脂を溶かしながら積層して冷まして固めていく方式のため、完成したらぺりっと剥がすだけで完成です。
この簡単さの違いがすごい楽です。
ただ、注意しないといけないのが、光造形式の方が圧倒的にきれいな品質です。ただ、Banbu Lab P1S AMSも十分にきれいなので、フィギアなど装飾品を作る必要がなければ、絶対にBanbu Lab P1S AMSをお勧めします。
私は使わないと思ってヤフオクでSaturn3は売り払ってしまいました。
Banbu Lab P1S AMSのメリットとデメリット
次はBanbu Lab P1S AMSのメリットとデメリットにについて説明していきます。
やはり いくら 効果 の 3 d プリンターでも必ずメリットとデメリットはあると感じています。ただこちらの商品に関してはメリットの方が大きすぎてデメリットが吹き飛んでしまうくらいです。
それでは順番に見ていきましょう!これを見れば買いたくなること間違いなし!
Banbu Lab P1S AMSのメリット
まずはメリットの方から見ていきましょう。
- 造形スピードがめちゃくちゃ速い:MAX500mm/sec
- 自動レベリング機能:煩わしい設定は全く必要なし!
- 多色・多素材印刷: 最大4種類のフィラメントを自動切り替え可能。
- AMSによるフィラメント自動切り替え: 素材切れ時に自動で補充、印刷中断を防止。
- 湿度管理::フィラメントを湿気から守り、品質を維持。
- 材料の自動識別: RFIDタグで素材を自動認識し、設定を最適化。
- カメラで遠隔監視:タイムラプスなどの機能あり
ひとつづつ、解説していきます!
造形スピードがめちゃくちゃ速い:MAX500mm/sec
上の方の記事でもさえしましたがやはり何と言っても一番のメリットは造形スピードがめちゃくちゃ早いことです。こちらは早すぎて初めて見た時は本当に壊れてしまったのかと思うほど早かったです。これは実際に見てみないとこの凄さがわからないと思います。
ただし 全体的に見ると他の機種では600mm/secというさらに早い速度を持った機種も存在します。ただしここまで行くと500だろうが600だろうがあまり変わらないような気がします。
MAXスピードだけではなく、加減速度もかなり早くなっており、20000 mm/s²の加速度となります。一瞬で最高速度に達する加速度になります。
一昔前の3 D プリンターと比べると およそ10倍程度の速度になっており、造形スピードが格段に早くなっています。かと言って造形の精度が落ちているかというとそんなことはなく造形の精度もかなり綺麗になっています。
造形の綺麗さは造形品を色々と作っているので以下のリンクより確認してみてください。
自動レベリング機能:煩わしい設定は全く必要なし!
続いて自動レベリング機能になります。こちらも一昔前の3 D プリンターと比較することになるのですが 昔はノズルとプリンターベッドの隙間を手動で少しずつ合わせる必要がありました。これがかなり手間で暇が広すぎてもフィラメントが定着しないことがあったり、逆に狭すぎるとプリントベッドをこすってしまい造形しているフィラメントを削り取ってしまうということもありました。
これを自動でやってくれるのが自動レベリング機能になります。これはマジで助かります。これだけで造形するまでの手間がひと手間なくなるためかなりの時間短縮になります。
また初心者の方でもいきなり使うことができるため造形のことだけを考えていれば大丈夫なので本当にとっつきやすい機種になっていると思います。
多色・多素材印刷: 最大4種類のフィラメントを自動切り替え可能。
こちらは 3 d プリンター 本体の機能というより AMS という機能の1つになります。この AMS というのはフィラメントを4つ入れれるケースになるのですが、そのケースが自動でフィラメントを交換したり、フィラメントが切れたら自動で知らせてくれるものになります。
特に自動でフィラメントを交換してくれるということは多色印刷ができるメリットがあります。この 多色印刷はまだ他の3 D プリンターではあまり見ない機能になります。以下の様なものが手動でフィラメントを交換することなく造形することが可能になります。
それだけではなく、フィラメントが絡まったりした場合でもお知らせしてくれるので無駄に時間を過ごすことはありません。今までの機種だとフィラメントが絡まってエラーになるとそのような状態で止まっているためそのまま次の日の朝まで気づかない場合も多々ありました。
そうなった時のあの脱力感は本当につらいです。
湿度管理::フィラメントを湿気から守り、品質を維持。
AMS の機能としてフィラメントを湿気から守って品質を維持する機能があります。これは単純に防湿ケースと考えた方が良いです。乾燥機能などはついておらずフィラメントを保管し中にシリカゲルなどの乾燥剤を入れて防湿ケースとするイメージです。
あくまでも防湿ケースのため、フィラメントを乾燥させるという目的では使用できないので注意をしましょう。
材料の自動識別: RFIDタグで素材を自動認識し、設定を最適化。
次はハイテク機能になります。こちらは RFID という機能を使いフィラメントのリールの中に RFID タグが埋め込まれておりそのタグを読み取って現在どの材料が入っているかというのを検出する機能になります。
ただしこちらの機能は純正のフィラメントを使用した場合のみとなります。
カメラで遠隔監視:タイムラプスなどの機能あり
次もハイテク機能の1つになりカメラで遠隔監視ができる機能になります。こちらは 3 d プリンター 本体にカメラが付いており それでタイムラプス や 録画などの機能が使えます。またスマホなどで専用のアプリを入れれば遠隔で現在どのような状況かというのがカメラを通して見ることができます。
これによって現在どこまで造形ができているかまた造形のミスはないかなども確認できます。
注意しないといけないのは この P1Sのタイプは。カメラの解像度が低いということです。もう一段階アップしたX1-Carbonという機種であればフルハイビジョンでの撮影が可能になります。
ただし値段もかなり高いです。私はそこまでカメラで撮影するということに興味はなかったためP1Sで満足しています。
今現在X1-Carbonは公式サイトからしか購入できないようです。やはり金額が高いためあまり購入をする人がいないのかもしれませんね。
Banbu Lab P1S AMSのデメリットについて
続いてデメリットになります。こちらは対応策などもあるのでそこまで気にしなくてよいと思います。
- カーボンを含んだ材料は非対応::最近はやりの強度の高い材料は非対応。
- 材料ロス:フィラメント切り替え時にパージで無駄が出る。
- 湿度管理が必要: シリカゲルを用意して管理する手間がある。
- 振動の影響:とにかく振動が激しい!
- カメラ解像度:解像度1280×720ピクセルで、フレームレートは0.5fps
カーボンを含んだ材料は非対応
最近はやりのカーボンを含んだ材料は非対応になります。
ただ、カーボン素材の材料で造形する場合は焼き入れしているギアやノズルを使用すれば可能になります。公式サイトでオプション品が販売されています。Banbu Lab 公式サイトからの購入になります。
材料ロス
Banbu Lab P1S AMSは先ほども言いましたが多色印刷ができます。ただ、その多色印刷をする際にAMSで自動的にフィラメントの入れ替えをするのですが、その際にノズルに残っている溶けかけたフィラメントを取り出す必要があります。
取り出しは自動でやってくれるのですが、その際にある程度のフィラメントを熱して押し出します。きれいに押し出しが終わったら次のフィラメントが挿入されます。
この一連の動作で押し出されたフィラメントが排出されるのですが、その際の排出フィラメントが色変えのたびに排出されます。それが結構な材料ロスになるのです。
これは仕様上致し方なしです。割り切りましょう。
湿度管理が必要
AMSはあくまでもフィラメントを保管して自動で交換するものになります。乾燥機などはついておらず、シリカゲルをAMS内に入れて湿気をとる形になります。一応、スマホアプリから湿気レベルが4段階表示で確認することがありますが、あくまで目安ですね。
少しふたを開けただけで湿気レベルが1つ上がる感じです。
振動の影響
振動はかなり激しいです。正直壊れているのではないかと思うぐらい激しい振動があります。ただこれだけ振動で揺れているのに造形はかなり綺麗なのでどういう制御しているのか不思議でたまりません。
振動が気になる人はよくゴム足をクッション性のあるものに変更しているようです。
私は基本ガレージで造形をかけているため居住地ではないため特には気になりません。
室内で使用する方は少し注意が必要かもしれません。寝室などに置いておくと絶対に寝れません!
カメラ解像度
カメラの解像度はいまいちです。とはいっても、以下の様に造形物が現在どの状態かを確認するくらいであれば全く問題ありません。
解像度1280×720ピクセルで、フレームレートは0.5fpsなのである程度は見れます。
タイムラプスも録画できるのですが私はいつでも使用したことはありません。
動画配信などをする方はワンランク上のX1-Carbonを購入した方が良いかもしれませんね!
まとめ
どうでしょうか?ここまで聞いてかなり興味が湧いてきたのではないでしょうか?はっきり言って買いです。今まで 3 d プリンターを使っていた人もこれから3 D プリンターを使う人もどちらにもおすすめできる機種になります。正直 これを使ってしまうと他の3 D プリンターは使えないぐらいハマってしまいます。これは消して大げさではなく本当のことです。迷っているのならぜひ購入してみるのをおすすめします!!
この記事を書いている時期がちょうどブラックフライデーになっていますので、購入するにはうってつけの時期になります。通常価格よりも3万円ほど安くなっているため超お買い得です。