前回まではW650のシートフレームを新たにループフレーム化しましたが、製作したフレームだと今まで使用していたシートは使用出来なくなるので、新たにシートを製作する必要があります。
そこで今回は、オリジナルのシートベースを製作することにしました。
今までの経緯は以下の記事よりどうぞ。
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目次
シートベースの材料選定
まずは製作するシートベースの材料を決める必要があります。
- 鉄板で作る。
- FRPで作る。
DIYでシートベースを製作する材料としては上記2点が主流です。
それぞれにメリット、デメリットがあります。
鉄板で製作するメリットとデメリット
まずは鉄板でシートベースを作る方法です。
メリット
メリットは強度が強く、フレームとの相性も良い事です。
平板で使うとふにゃふにゃですが、形状を曲げたり溶接で補強を取付けたりする事で、強度をアップしたシートベースを製作することができます。
デメリット
デメリットは、加工しにくい事です。シートベースを鉄板で製作する場合、グラインダーや溶接機と言った専用の工具が必要です。
ホームセンターでも売られている工具ではありますが、一般的な工具では無くセミプロと言った感じで、工具を揃えるとなるとそれなりの費用が掛かります。
FRPで製作するメリットとデメリット
次にFRPでシートベースを作る方法です。
メリット
FRPは自由な形状が作成できます。FRPはシートフレームの形状に沿ってガラス繊維の素材を貼り付けていき、溶剤を塗布しガラス繊維を固めていきます。
なのでシートフレームの形状に沿ったシートベースが製作できます。
もう一つのメリットは、軽さです。繊維を固めているだけなので比重も小さく、とても軽いです。軽くて強度があるので比強度はかなり高い材料です。
デメリット
デメリットはガラス繊維を使用するので、手が被れたりかゆくなったりする事や、強度が鉄板に比べると落ちると言う事です。
結局どちらがいいの?
結局どちらがいいの?という声が聞こえてきそうですが、結論からするとどちらでも良いと思います。
溶接機やグラインダーと言った工具を持っている方は鉄板で製作すれば良いし、逆に工具を持っていない方は、FRPキットを購入して製作するのが良いと思います。
実際にFRPは強度が弱いですが、人が乗るシートベース程度あれば全く問題有りません!
明確な答えを期待していた方には申し訳ありませんが、製作環境による違いが大きいと言う事です。
ちなみに私は鉄板派ですが、いつかはFRPでシートベースを製作してみたいと考えています。
型紙を製作
材料が決定したら、型紙でシートの形状を作ってみます。
いきなり鉄板でも良いのですが、失敗しないように慎重に進めていきます。
厚紙は100円均一で5枚セットなどで売られているので何回でも失敗できます!
今回の肝心なところは、タンク取付ねじをかわすことと、テールランプの逃がしを作る事です。
まずはテールランプを交わした形状で厚紙を切り出します。
ここで製作する厚紙の型は、そのまま鉄板になってくるので納得の行くまで作りこんでいきます。
テールランプの逃がしの上にはこういった形状の物を乗せる予定です。
タンク固定ねじ部分も逃がします。
鉄板シートの製作
型紙が出来たら鉄板に厚紙の型を写し取ります。
シートフレームに合わせて折り曲げる部分にはマジックで印をつけておきます。
この様に作業台に挟み込んで力任せに折り曲げます。
調整してシートフレームにしっかり収める事ができました。
続いてテールランプ部分の箇所を作っていきます。
まずは板を写真の様にカットします。もちろんこれも厚紙で作成した型から切り出しました。
テールランプベースに合わせて曲げます。
これを溶接して固定していきます。
こちら面もちゃんと塞いでおきます。
見事にテールランプ周りが完成です!
型紙をしっかりと作って鉄板を切り出すとピッタリとハマるので気持ちがいいです。
シートベース固定用のナッターを取付け
次は、フレームにシートベースを固定するためのナットを取付けます。
ナットの取付けはハンドナッターを使用して取付けます。
ハンドナッターはとても便利な道具で、通常だと溶接でナットを固定しなければいけないですが、ハンドナッターが有れば板にカシメてナットを取付ける事が出来ます。
ハンドナッターの詳細は以下の記事に紹介しているので気になる方は確認してみてください。
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ドリルで穴をあけます。取り付けるナットによって穴径が決まっています。
ハンドナッターでナットを取付けます。
ナットがカシメられました。
シートベースの補強材を追加
シートベース自体は完成しましたが、このまま平板1枚の状態だと体重を掛けた際に凹む可能性があるので、ここからはシートベースに補強材を追加します。
補強材はフラットバーをリベット固定します。
それでは早速作っていきましょう。
補強材に使うフラットバーは3mmの厚みの物を使用します。あまり薄くても補強の意味が無くなってしまうので、ある程度の厚みの材料を使用します。
材料を必要な長さにカットして、リベットで固定します。
リベットは母材同士の隙間があいた状態でカシメるとそのまま隙間があいた状態になってしまうので、しっかりとシャコ万で挟んでリベット打ちしていきます。
2本の補強を取付ける事が出来ました。
リベットもハンドナッター同様にカシメて固定するので、溶接よりも簡単に綺麗に仕上がります。
まとめ
今回はW650で製作したシートフレームに合う、オリジナルのシートベースを製作しました。
ここからまだ、フレーム側にシートベースを固定するためのベースを取付けたり、シートのあんこの製作依頼をしたりとまだまだ先は長いです。
色々と考える事ややらなければいけない事は沢山有りますが、世界に一つだけのオリジナルのシート完成に向けて妄想を膨らませながらやっていきたいと思います。
次回はシートフレーム側の固定に付いて記事にしていきます。
それでは!